療法士にこそ伝えたい「デイサービス概論」

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デイサービス管理者の理学療法士・阿部(@yousuke0228)です。

これだけデイサービスが増えたとはいえ、療法士でもデイサービスに勤めたことがある人は少数派です。

一体デイサービスって何してるんだろう・・・。

そもそも介護分野ってよくわからないな・・・。

と思う療法士の方にデイサービスについての概要をお伝えします。

関連記事:失敗しないデイサービスの選び方。現役デイサービス管理者はここを見る!!

介護保険の基本理念

デイサービスをはじめ、訪問リハビリなど在宅で行われるサービスは基本的に介護保険が適用されます。

介護保険の基本理念は

  1. 自己決定の尊重
  2. 生活の継続
  3. 自立支援

が挙げられます。

一旦すーっと通り過ぎてしまいますが、このような言葉は非常に大切です。

療法士の皆さんはリハビリテーション概論とか、そのへんの教科書も引っ張り出してみてください。

全国にあるデイサービスの店舗数

大手コンビニと匹敵する4万以上のデイサービスがあります。

デイはコンビニと張り合います!

2000年に介護保険が始まって以来、一番利用者さんが多いサービスとして利用者数は右肩上がりでしたが、ついに増加傾向にも終止符が打たれました。

今後は新規参入組と撤退組のバランスがどうなるかによって傾向が変わりますね。

これからはまだまだどうなるか予測はつきませんが、それだけ社会の中でも必要なサービスになっているのは事実です。

現状のデイサービスの数は小規模デイサービスが2万店舗。

それ以外も2万店舗という内訳です。

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デイサービスの種類(提供時間)

  • 2−3
  • 3−5
  • 5−7
  • 7−9

引き算??

一見引き算か、クラスか何かと思いますよね・・・?

「2−3」というのは2時間以上3時間未満のサービス提供ですということ。

3−5より長くなってくると、半日以上ですから、昼食や入浴のサービスが入ってくるのが一般的です。

ただここにも色々な特色を持ってサービスを展開していますから、そのデイサービスがどういった内容をメインにしているのかを知っておく必要があります。

あなたの勤めるデイサービスの提供時間とメインの内容はなんですか??

デイサービスの種類(施設の特徴)

  • リハビリ特化型デイサービス
  • 認知症対応型デイサービス
  • レスパイト型デイサービス
  • アミューズメント型デイサービス
  • 入浴特化型デイサービス

などなど色々な特徴を持って運営されています。

これはマーケィング的な考え方です。

実際この名称に対して明確な基準があるわけではありませんので、実際のサービス内容を確認しておく必要はあります。(前述した種類の中の認知症対応型デイサービスだけは基準あります。)

自立支援とは?

介護保険の基本理念でもあります。

超大事な概念です。

自立支援で大切なのは、利用者さんが主体的に生活するために、自己選択・自己決定する機会を提供すること

利用者さんの主体性を引き出すというのは非常に難しいところではありますが、この概念を理解せずに先に進むことはできません・・・。

デイサービスであれば、「人の集まりコミュニケーションをとる場所」であり「利用者さんが自分のやりたいことを引き出す場所になる」ということを目指すのも良いかもしれません。

ですから、一方的にサービスを提供するだけでは、利用者さんも受動的になってしまうことがあります。

これが良いとはいえません。

実際の自立支援・・・

利用者さん一人一人に個性があるように、ニーズもそれぞれ違います。

それを大きな枠で1つに捉えてデイサービスに通ってきてもらっているというのが実情。

小さいところまで、気がつけるようにするためには、第一にコミュニケーションをとって利用者さん個人個人のキャラクターや背景を知っていく必要があります。

脳梗塞の利用者さんではなく、脳梗塞の既往があるAさんという個人なのです。

信頼関係(ラポール)の築き方

コミュニケーションってどう取るのと言われれば。

受容・共感・傾聴。

この3点セットです。

3点セットの技術を用いてコミュニケーションをうまく取っていかないと、利用者さんの〇〇したいを引き出せません。

ただ情報を提供すればいいのではありません・・。

まずは聞くことからはじめましょう。

デイサービスでの療法士の立場

この分類はPTの鹿島さんに教えてもらいました!

参考にさせて頂いてます!ありがとうございます。

治療職

病気や怪我を治すことを第一に考える療法士が好きな役割。

デイサービスには既往歴がとてつもなく多かったり、明確な現病歴がない方が多いです。

そしてすべての疾患が機能的に改善傾向に向かうわけでもありません。

機能訓練職

理学療法士であれば理学療法的アプローチ。

作業療法士であれば作業療法的アプローチ。

これも一つのプログラムを提供すると言う考え方。

リハビリテーション専門職

利用者さんに直接的なアプローチをするだけが仕事ではありません。

俯瞰しましょう!

これは一歩引いて俯瞰した視点が必要。

  • こういう生活をするとこういうところが問題です!
  • ここを気をつければ、この目標が達成できるでしょう!

などなどリハビリアドバイザーと言った方がいいかもしれません。

この3つの役割はどの立場がよくでどの立場が悪いと言うことではありません。

今の自分の立ち位置がどれかを意識して働くことが大事です。

まとめ

今回は療法士の方向けに、ざっくりとデイサービス関連の概要をお伝えしました。

療法士でもデイサービスってなんだ?と言う方も多いので。

簡単な内容になっていますので、細かいところが気になったらぜひ質問してください!

みなさんデイサービスにマイナスイメージを持たないように一つよろしくお願い致します。

関連記事:デイサービス管理者の現役理学療法士が伝えるデイサービスの仕事と魅力

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阿部洋輔

デイサービス管理者の理学療法士/保健医療学修士/介護業界10年/介護業界で働く施設のマネジャーやリーダー、介護が必要な家族を持つ方に向けて情報を発信しています/みんなの介護「介護の教科書」コラム執筆しています/2人の娘の父/詳細なプロフィールはこちらです

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