理学療法士のマネジメント④上司の部下の立場から権限移譲とエンパワーメントを考える

上司の悩み・・・仕事のふり方

中間管理職として働かれているセラピストの方々はかなりの数いらっしゃいます。

仕事のふり方に基準とか方法論は持っていますか??

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仕事のふり方のマトリクス

リハビリ科でも主任やリーダーになれば、部下に仕事を振ることってありますよね。

この時に参考にしたいのが、これ。

スクリーンショット 2016-04-16 7.03.41 リーダーシップ3.0――カリスマから支援者へ(祥伝社新書306)

(本当に素晴らしい本です。)

◯仕事のやり方の説明のあり・なし

◯仕事の本質の説明のあり・なり

この2×2のマトリクスが非常に重要。

自分の立場をこのマトリクスに照らし合わせると、日々の仕事っぷり・仕事の振り方を振り返ることができます。

自分が上司だとしたら、自分へのフィードバックに。

部下だとしたら、上司の評価(怖?)に使えます。

「エンパワーメント」とは?

仕事の本質は共有した上で、その仕事のやり方は任せる事。

部下の主体性を引き出せる方法です。

「権限委譲」とは?

仕事の引き継ぎのようなイメージ。

仕事の本質とやり方をきっちり伝える事。

意味は勿論しっかり伝えるけど、やり方もかっちり従ってもらうと言うニュアンス。

「指示命令」とは?

仕事の本質は共有がなく、やり方の指示しかない事。

「まあ、やっといて」的な事務処理とかがこれでしょうか。

「丸投げ」は・・・

本当に注意・・・。どちらもなしです。

言うことなし。

感覚的には・・・

「指示命令」→「権限委譲」→「エンパワーメント」という流れで成長していきます。

最初は1歩引いた全体像が見えないまま仕事を始め、全体像と仕事内容が一致し始め、方向性があれば、やり方を自分で組み立てられるようになる。というイメージ。

最初から、仕事の本質が分かっていればいいですが、時間が経つにつれて理解度が深まるなんてのはよくある話。いきなり仕事の本質の理解しろってのは難しいです。

という事で、上司の立場と部下の立場。

指示された時はもうどうしようもないですが、指示する時は自分の出した指示がこのマトリクスのどこにあてはまるかを考えないといけないです。

(やらないと、部下にそっぽ向かれてしまうかもしれない。)

自分がお願いしていることは、相手からすると「丸投げ」になっていないか、ちゃんと「エンパワーメント」できているか?なんて確認は日々行っておいたほうがよさそうです。

上司目線として:

・部下をエンパワーメントできているか?

・権限委譲でがんじがらめにしていないか?

・そもそも丸投げになってないか?

そして部下の理解度を確認していく必要があります。

部下目線として:

・仕事の本質ややり方を共有できているか?

・わからないときはちゃんと確認したかどうか?

そして、仕事のやり方を伝えてもらっていない時に、自由度が高いと思うか、やることがわからないと思うか?ここが「エンパワーメント」の弊害。でも、ここが成長のポイント。

本質はきいたけど、細かいやり方教わってない!!って時は、きっと上司から期待されていると思いますよ。

上司としても本質とやり方を両方伝えないという事は怖い事ですから。あえて成長を促すためにやってるはず!!

 

 

上司の立場でも、部下の立場でも日々の業務もそのような形で見直してみましょう。

勝手にマネジメントシリーズ

関連記事1:理学療法士のマネジメント〜①コンフリクトマネジメントについて〜

関連記事2:理学療法士のマネジメント〜②モチベーションについて〜

関連記事3:理学療法士のマネジメント③中間管理職・マネージャーの役割とは

関連記事4:理学療法士のマネジメント④上司の部下の立場から権限移譲とエンパワーメントを考える

関連記事5:理学療法士のマネジメント⑤〜マネジャーに必要な能力とは?〜

関連記事6:理学療法士のマネジメント⑥〜男性脳と女性脳〜

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阿部洋輔

デイサービス管理者の理学療法士/保健医療学修士/介護業界10年/介護業界で働く施設のマネジャーやリーダー、介護が必要な家族を持つ方に向けて情報を発信しています/みんなの介護「介護の教科書」コラム執筆しています/2人の娘の父/詳細なプロフィールはこちらです

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