認知症に対する画期的なケア技術「ユマニチュード」とは?

認知症800万人時代と言われて数年・・・

認知症の方の様々な問題は医療介護職のスタッフだけの問題ではなく、そのご本人の家族などにも影響が及ぶため、もはや誰しもに関係してくると言っても過言ではありません。

そこで注目されているのが、皆さんご存知のユマニチュード(Humanitude)です。

スポンサーリンク


 

そもそもユマニチュード(Humanitude)とは?

 

・知覚・感情・言語に基づく包括的なコミュニケーション法を軸とした高齢者ケア技術。

・イヴ・ジネスト、ロゼット・マレスコッティの両氏によって1979年に誕生。

・「人とは何か」「ケアする人とは何か」を問う哲学と、それに基づく150の実践技術から成り立つ。

この本には常識しか書かれていません。

しかし、常識を徹底させると革命になります。

(本書帯)

このように書かれている通り、概念的な部分というか、一見当たり前のことが書かれているのですが、そうやって浅い理解でいるのは勿体ない。

NHKのクローズアップ現代や、各種雑誌などで特集される場面では「認知症のケア技術」として紹介されることが多いが、ケアを必要とする人であれば、認知症や高齢者の方でなくとも活用できるとされています。

ユマニチュードの効果

・認知症を有する利用者さんのBPSD(問題行動など)が減少

・認知症患者への向精神薬の使用減少による医療費の削減

・対応するケアスタッフのストレス減少・離職率低下

・利用者家族の負担軽減

勿論、全てがハマればこんなに良いことはないのですが。

認知症の方々をケアする医療介護スタッフや家族は、対応方法すらわからずに疲弊したり、虐待的な対応をしてしまうこともあるため、「人とは何か」「ケアする人とは何か」を問う哲学と、それに基づく150の実践技術から成り立つ「ユマニチュード」は対応方法の説明書として非常に有用なのだと思います。

ユマニチュード4つの基本技術

1.「見る」

・同じ目の高さ

・正面から

・近くから長く

2.「話す」

・優しく

・ポジティブな言葉で

・頻繁に

・自分が行っているケアの様子を言葉にする

3.「触れる」

・広い面積で

・優しく

・ゆっくりなでるように

4.「立つ」

・1日20分は立位でのケアを

★技術的なところを文面で説明することには制限がありますので・・・

研修を受講されたい方は・・・

リンク:ユマニチュード® 研修案内 – Humanitude® Japon 

・入門コース:2日間 32,400円

・実践者育成2日間コース:2日間 54,000円

・施設導入準備コース:10日間

・施設導入フォローアップコース:3日間

が設定されているようです。

是非、ご自分の目標にあったものを確認して見て下さい。

ユマニチュードは魔法なのか?

良くも悪くも、マスコミに情報が広まりすぎると、「魔法の技術」だの「画期的なケア方法」だのと、キャッチーな部分の広がりが強くなってきます。

本来、ユマニチュードの「人として接する」という基本哲学は、基本だけに当たり前に行えるのが望ましいです。

しかし、実践しきれていない病院や施設があることは確かですし、だからこそ多くの人が研修を受けにいくのだと思います。

「人として接する」と言うことは「リハビリテーション=全人間的復権」にも通じる考え方だと思います。

ですから基本的概念に基づく技術であって、魔法ではないということ。

認知症800万人時代の1つの光

心が変われば、行動が変わる

行動が変われば、習慣が変わる

習慣が変われば、人格が変わる

人格が変われば、運命が変わる

ーウィリアム・ジェームズ

こんな格言があります。

ユマニチュードを実践しようとすると、4つの基本技術という【行動】に目が行きがちです。

しかし、認知症の方々に対して「人として接する」と言う【心】の部分にフォーカスを当ててから【行動】に落とし込まないと結局うまく運用できないのではないかと思います。

ユマニチュード自体が、概念的なもの。

色んな症状に対する各種のケア技術、枝葉だけを見るのではなく、「何のために?」といった心の部分の確認も怠らないようにする必要がありますね。

リハビリをする上でも、コミュニケーションをとる上でも、「人として」という部分を忘れてはいけません。

「ユマニチュード」を習得することが、利用者さんは勿論のこと、対応するケアスタッフや家族のストレス軽減にも繋がるということは、これからの認知症の方が急増する時代には1つの光だと感じました。

スポンサーリンク


The following two tabs change content below.

阿部洋輔

理学療法士(保健医療学修士)。 弟に脳性麻痺という障害があったことがきっかけでリハビリ業界へ。 一般病院勤務→在宅リハ転職→26歳でデイサービス管理者を経て、社内の管理職。施設運営や労務管理で挫折・修羅場多数経験。 3Kといわれる介護業界で楽しく働くヒントを発信すべく【介護業界で働く理学療法士のブログ】運営。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

理学療法士(保健医療学修士)。 弟に脳性麻痺という障害があったことがきっかけでリハビリ業界へ。 一般病院勤務→在宅リハ転職→26歳でデイサービス管理者を経て、社内の管理職。施設運営や労務管理で挫折・修羅場多数経験。 3Kといわれる介護業界で楽しく働くヒントを発信すべく【介護業界で働く理学療法士のブログ】運営。